晦−つきこもり
>六話目(真田泰明)
>3I3

俺達はこの屋敷の主人の部屋に入った。

俺はさっき見ていた家具のところに行った。
(あの拳銃………)
拳銃のことが気になった。
俺は引き出しを開いた。
(えっ………)
さっきあった拳銃が、そこには無かった。
(いったい、どこへいったんだ………)

俺は他の引き出しも探す。
しかしどこにもなかった。
そしてあの十字架もなかった。
(どういうことなんだ………)
俺は床に膝を付き、床にライトをかざし探した。
(とにかく、鍵を探さなくては………)
しかし鍵は見あたらない。

そして俺は家具の境目にライトを当てた。
「あれ………」
そこに何か手帳のようなものが挟まっている。
俺はその辺にあるものを使って、手帳を取り出した。
それは不注意で落としたというより、隠してあるという感じだ。

俺は手帳を開き、唖然とする。
そこには主がある化け物に狙われ、それを排除するための戦いの記録だった。
(いったい、これは………)
ただの物語かもしれない。
しかし、俺はそうは思えなかった。
(あれ………)

その手帳の間に鍵が挟まっている。
「泰明さん、鍵ありましたか………」
河口君が扉の辺りから、そう叫んだ。
「いや………、ない」
俺はそう答えると、立ち上がる。

そしてみんながいる扉のところにむかった。
「俺たちもありませんでした」
河口君が自分達の成果を報告する。
そして俺達は部屋をあとにした。

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(→全ての部屋を回った場合)