晦−つきこもり
>六話目(真田泰明)
>3Q4

みんなは各々のところに探しにいった。

お面が掛けられている壁の所にいった。
この部屋に落ちているとすれば、ここの筈だと思ったんだ。
俺は床にライトを当てた。
しかしどんなにライトを無尽に動かしても、その光が鍵に当たることは無かった。
(あれ………)

床に何か、液体のようなものがこぼれている。
(何だろう………)
その液体は壁を這うように、滴り落ちていた。
ライトの光では、色は良くわからないが、どす黒い感じがする。
俺は更に視線を上げる。

その液体はお面から流れていた。
まるで、涙のようにお面の目から流れている。
俺はその液体を手に取った。
それは血だった。
足元を見ると、その液体は俺の靴の周囲を覆い出している。
俺は後ずさった。

その血はまるで、湧き水のように流れている。
見る見る床を覆い、それは無限に流れ続けるのではないかと、思われる程だった。
みんなも床の血のことを、気付き始める。
「泰明さん、これはいったい………」
俺は何も答えられなかった。

そして俺は扉のところまで後退すると、その部屋から飛び出した。
みんなもまるで何かに追われるかのように、その部屋から出る。
俺は勢い良く扉を閉めた。

(→一階左廊下に戻る)
(→全ての部屋を回った場合)