晦−つきこもり
>六話目(真田泰明)
>3Z4

(あれ、もしかして、さっきの鍵………)
俺はさっきの鍵を取り出した。
そしてその鍵を穴に差した。

鍵が開いた。
俺はノブをとり、扉を開けた。
中は真っ暗で何も見えない。
「や、泰明さん………、この部屋にはさっき入れなかったじゃないですか………」
吉川は震えるような声でいった。
俺は中に入った。
みんなも俺の後に続く。

俺達のライトが部屋の中を照らした。
(何なんだ、これは………)
俺は愕然とした。
そこは拷問部屋だった。

「いったいこの屋敷は………」
この部屋にあるものは、通常の家では考えられないものだった。
みんなのライトは、次々とその部屋の道具を照らし出す。

そして俺のライトの光は、とんでもない物を照らし出した。
(ひ、人が死んでる………)
人が死んでいた。
辺りには血溜りができている。
まだ、人間から流れ出たばかりのような血だった。

「や、や、泰明さん、は、早く出ましょうよ」
吉川がうわずった声でそう叫んだ。
そして、金縛りにあったような足を強引に動かし、部屋を出た。

(→一階向かいの扉の中に戻る)
(→全ての部屋を回った場合)