晦−つきこもり
>六話目(前田和子)
>M2

そうねえ。
ひな祭りの時も、お参りくらいしてたかもね。
でも、話したいのは七五三のことなのよ。

ねえ、七五三って、古くからのしきたりのように思えない?
実際は、江戸時代ごろから始まったものなんだけどね。
子供が成長していく区切りとして、女の子は三才と七才の時に。
男の子は、五才と七才の時にお参りをしにいくのよね。

この家では、どこにお参りに行ってたかというと。
近くに、石の階段があってね。
その上に、神社と小さなお堂があるのよ。
おばあちゃんは綺麗に着飾って、その神社に七五三のお参りをしに行ったのよ。

そして、神社への石段を上り下りしている女の子に会ったの。
おばあちゃんが早朝に通りかかった時も、何十分か後、家に帰ろうとした時も。
その女の子は、ずっと石段を上り下りしていたの。

どうかしら、葉子ちゃん。
その子、何才くらいの子だったと思う?
1.七才くらい
2.五才くらい
3.三才くらい