晦−つきこもり
>六話目(山崎哲夫)
>A9

葉子ちゃん、どうしてわざわざそんな危険なものを選ぶんだい?
釜ゆでにされたいの?
まあ、自分もそうしたんだけどな。
わざと危険な運命を選び、なおかつそれに打ち勝つ!!
それが男ってもんだ。

もしかして、葉子ちゃんもそういう気持ちでいったのかい?
うーん、だとしたらすごいぞ。
葉子ちゃんには、男道ってもんがわかるんだな。
いやあ、一本とられた。
がっははは。

いや、笑いごとじゃないんだよ。
それからが大変だったんだから。
ンバンバ族は、まず、大釜の中に野菜のようなものを放りこんだんだ。
ぐつぐつ煮えて、いい匂いがしていたよ。
これは、間違いなく釜ゆでだなと思った。

自分は、逃げる隙をうかがったよ。
「ンババ、ンババ」
そしてンバンバ族は、自分にはわからない言葉をしゃべりながら、火の周りで踊り始めたんだ。
1.相手が釜にぶつかるように、体当たりする
2.こっそり逃げ出す
3.自分も踊る