晦−つきこもり
>六話目(前田良夫)
>V6

へへん、意気地なし。
まあ、葉子ネエだから、しかたないか!
良夫は、得意そうに鼻の下をこすってる。
むかつくヤツだわ。
子供のくせに……。
良夫をにらみつけていた私の目に、奇妙なものが映った。

ボウッと白くて、モヤモヤしてるから、あんまり見えないけど。
…………女の人みたい。
遊び半分で見に行ったりしたから、良夫に幽霊がとりついたっていうの?
でも、そんなことって……。
なんて顔してんだよ、葉子ネエ。

幽霊の出る公民館の話は、もう終わったんだぜ。

七不思議の他の話で、聞きたいヤツあった?
1.あった
2.ない