晦−つきこもり
>七話目(前田和子)
>B21

とっさに、手で避ける。
ナイフの刃は、私が持っていたお札に刺さった。
赤い靴の子が書いた、お札に……。
あっ!
もう一枚のお札を落としてしまった。

「今度は、本気で刺すよ」
和弘さんは、お札にナイフを強く押しつけてきた。
どうしよう。
お札を支える手が痛い。
1.逃げる
2.助けを請う
3.お札を差し出す