学校であった怖い話
>一話目(新堂誠)
>F4

そう、出てきたんだよ。
悪魔がさ……。
ちょっと待てよ、
何だよその目は。
疑っているのか?
嘘じゃないぜ、もう少し話を聞けよ。
合わせ鏡に映ったたくさんの鏡の中の一枚から、悪魔が現れたんだよ。

長い髪をだらりとたらした悪魔は美しい女のしかばねのような姿をしていた。
そいつは、俺たちをじっと見すえながら、開口一番、こんなことをいいだしたんだ。

「て、のみたい……」
手を飲みたい?
何のことだかわかんないよな。
俺が不信に思っていると、吉岡がいきなりこんなことを言い出したんだ。

「手の血を飲みたいんですか?」
すると悪魔はにっこり微笑んだ。
不思議な表情だった。
じっと見ていると、怖いんだかどきどきするんだかよくわからない気分にさせられるような……。

吉岡なんか、とりつかれたようにフラフラと悪魔に近づいて腕を差し出しちまったしな。
それで俺は、どうしたと思う?
1.やめろと叫んだ
2.吉岡の腕を引っ張った