学校であった怖い話
>一話目(細田友晴)
>B3

僕は、中野をつかんでる手を踏みつけた。
ビクンと飛び上がった隙に、中野は脚を引き抜いたよ。
「逃げよう!!」
僕たちは、いっしょに駆け出した。
背後に、ザワザワと気配がする。

走りながら振り向くと、やつらが追いかけて来てるじゃないか。

僕らはあわてて、近くの階段を駆け下りた。
水があふれて滴るように、踊り場いっぱいに広がった手が、ずるずると階段を滑り落ちてくる。

「外だ!」
校庭まで逃げれば、きっとやつらも追いつけないはずだ。
僕たちは、昇降口から飛び出そうとした。

ところが、その時、中野が転んだんだ。
僕はどうしたと思う?
1.中野を助けに戻った
2.中野を見捨てて逃げた