学校であった怖い話
>二話目(新堂誠)
>A5

「待ってたんだよ! ばあさん!
なあ、早く飴をおくれよ。そのために、俺の前に現れたんだろ?」
思わず、ひねくれ者の佐久間でも本音が出ちまったんだろうな。

「ほっほ、せっかちじゃのう。そんなにあせらんでも、飴は逃げんよ。うむ、ちょっと見たところお前さん、かなりのひねくれ者と見たぞ。かわいそうに、よっぽど嫌な人生を送ってきたんじゃのう」
そんなことを言われて、佐久間がむっとしないわけがない。

「うるせえなあ。前言撤回だぜ!! 何で、見ず知らずのおめえに、そんなこといわれなきゃいけねえんだよ!! さっさと消えちまえ!!」
つい、そう言ってしまった。
言った後にいつもしまった!!
と思うんだけど、後の祭りさ。
それで、失敗ばかりしているんだ。

「そんなに冷たくしないでおくれよ……。あたしゃね、お前さんの前に一度しか現れないんだよ。長い人生の中に、たったの一度きりだよ。それを自分から放棄するなんて、もったいないと思わないかえ。だからそんな風に言わないでおくれよ」

ばあさんは、上目遣いで佐久間を見た。
それで、佐久間はどうしたと思う。
1.会いたかったと答える
2.冷たくあしらう