学校であった怖い話
>三話目(荒井昭二)
>A2

そうですか。
実際のところはどうなんでしょうね。
僕は、試したことがないからわかりませんけどね。

実はね、昔それを試した生徒がいたんですよ。
別に、学校や私生活に不満があったとか、悩みごとがあったわけではありません。
友達ともうまくやっていました。

ただ、あの高さから死んだらどうなるか、気になって仕方なかったそうです。
それを考えると、気になって気になってどうしても確かめたかったそうなんです。
変だと思いますか?
でも、僕は、彼の気持ちがわかるんですよ。

たまに、針とか持っているときにこれを爪の間に突き刺したら痛いだろうな、なんて考えたことありませんか?
料理で揚げ物をしているときに、この油の中に手を突っ込んだらどんなことになるだろう、なんて考えたことありませんか?

人間て、つい自虐的になってしまう一瞬があるんじゃないでしょうか?
そして、実際にそうなってしまったことを考えてはゾクゾクしてみる。
そういうこと、僕は、ありますよ。
あなた、ありませんか?
1.ある
2.ない