学校であった怖い話
>四話目(新堂誠)
>D8

そうか、知りたいのか。
ふふ……、新聞部には、毎年の卒業アルバムがしまってあるだろ?
十三年前の卒業アルバムを探してみな。
その時のF組の写真だ。
赤坂が載ってるからよ。
新堂さんにそういわれて、僕は探してみることにした。

……確か、卒業アルバムはこの棚にしまってあるはずだ。
……これだな。
僕は、F組の集合写真を開いてみた。
集合写真の片隅に、枠で囲まれて赤坂さんの写真があった。
……そうか、こんな人だったのか。

けれど、その隣にもう一人、枠で囲まれた人が載っていた。
……畑中 亨。
そうか……もし新堂さんの話が本当だったら、畑中も死んだんだから、当たり前か。
え?
僕は、よくよく畑中の写真を見て、目が釘付けになった。

……そんな。
……そんな、この顔は。
僕は、言葉を失った。
新堂さんにそっくりだ。
いや、そっくりなんていうもんじゃない。
まるで、本人だ。

「新堂さん!」
僕は、アルバムから目を放し、振り返った。
……いない。
新堂さんの姿が見えない。
「新堂さんは?」
僕は、残った二人に聞いてみた。

二人とも、驚いている。
二人とも僕と一緒にアルバムを見ていたから、新堂さんがいなくなったことに気付かなかったのかもしれない。いや、それとも……亡霊?
「この畑中さんて人、新堂さんにそっくりだよね」
残った二人のうちの一人が、声を震わせた。

「……ねえ、どうするの? 何だか、私怖くなっちゃったよ。もう、やめない?」
残った二人のうち、一人は女の子だ。
彼女が、心配そうに僕の顔を覗き込んだ。

確かに気味が悪い。
話をした人が一人ずついなくなっていってしまう。
理由はどうあれいなくなっていく。

このまま続けていけば、いったいどうなってしまうんだろう。
……僕は、悩んだ。
続けるべきか、それとももうやめるべきか。
どうすればいいんだ。
1.続ける
2.もうやめる