学校であった怖い話
>四話目(風間望)
>C3

よしよし、君はいい奴だな。
これからは僕は目をかけてやろう。
何でも困ったことがあれば、相談に来たまえ。
何、そんなことはどうでもいい?
早く、怖い話をしてほしい?

ふっふっふ……あせってはいけないよ。
僕は、怖い話をしにきたんじゃないんだ。
怖いものを見せにきたのさ。
覚悟はいいね。
それじゃあ、僕の霊媒師たる力を見せてやろうじゃないか。
カーテンを閉めて……そう、電気も消してくれたまえ。

……真っ暗だ。
もうかなり時間も遅いし、真っ暗だ。
こういうときには、おのずと霊が集まってくるものさ。
すでに、怖い話も四話目。
そろそろ、この雰囲気に、辺りをさまよう浮遊霊たちが興味を示し始めたころじゃないか?

……ほーら、耳をすませてみろよ。
何だか、風の音が聞こえてこないか?
その風の音に混じって、恋に破れて自殺した女の現世を恨む恨めしい呻き声が聞こえてこないか?
ほーら……。

聞け。
ラップ音だ。
霊が集まり始めたぞ。
怖がるなよ。
怖がったら、霊につけ込まれるからな。

心を平静に保つんだ。
落ち着いて……落ち着いて……僕のいうことをしっかりと聞いてくれ。
そうすれば、音は止む。
辺りに、また静けさがやってくる。
さあ……落ち着いて……落ち着いて。

ほら、どうだ。
音が止んだ。
坂上君、怖かったら電気をつけてもいいんだぞ?
1.電気をつける
2.このままでいい