学校であった怖い話
>四話目(福沢玲子)
>A1

こんにちは。
私、福沢玲子っていいます。
まだ、坂上君と同じ一年生です。
皆さん、よろしくお願いします。

えーっと、私の話す怖い話は、旧校舎の話なの。
これはね、けっこう有名な話だからみんな知ってるかもしんない。
旧校舎の階段にまつわる話なの。

坂上君、十三階段の話って知ってる?
階段でもね、不気味な段数ってあるのよ。
よく、西洋じゃ十三は不吉な数っていうじゃない。

十三日の金曜日は縁起が悪いってことぐらい、坂上君だって知ってるよね?
それでね、階段も十三段はいけないんだよ。
どうしてか知ってる?

十三段ていうのはね、死刑台の階段なの。
死刑の中に、絞首刑ってあるでしょ。
首吊りよ、首吊り。
その死刑台に上るための階段は、きっちり十三段なの。

だからね、十三階段っていったら、死刑台に上る階段のことを指すんだよね。
それで、普通は十三段の階段は造らないんだってさ。

坂上君の家って二階建て?
家の階段の段数、数えたことある?
ひょっとしたら、十三階段かもよ。
十三階段って呪われるっていうからさ、気をつけたほうがいいよぉ。
あはははは……。

で、旧校舎の話。
もちろん、旧校舎にも十三段の階段なんてないよ。
全部、十四段になっているから。
……けどね、十三日の金曜日に、旧校舎の一番右側……南側だったかな?

そこにある階段を数えるとね、十四段あるはずの階段が十三段しかないんだってさ。
それで、それを確かめようとすると悪いことが起きるんだって。
その噂、知ってた?
1.知ってる
2.知らない