学校であった怖い話
>五話目(福沢玲子)
>J6

「うわぁっ!」
僕は思わず叫んでいた。
「きゃーーーっ!」

福沢さんが、バタンとロッカーの扉を閉めた。

そして、僕をまじまじと見つめながら、震える声で呟いた。
「……今の見た? 今の見たよね」
そして、僕に同意を求めた。
僕は、頷いた。

そして、もう一度ロッカーに目を向けた。
ロッカーは、静かにそこにある。
ほかのロッカーと変わらぬように、ただ普通を装っている。
本当にこの中に、今見た恐ろしいものがいるんだろうか。

「……ね、ねえ。もう一度開けてみる?」
突然、福沢さんが恐ろしいことを聞いてきた。
今、この中にいたものを見たはずなのに、もう一度見たいだなんて…。

でも、もしもう一度開けたら、どうなるんだろう。
どうする?
1.もう開けない
2.もう一度開けてみる