学校であった怖い話
>六話目(新堂誠)
>A2

そうか。
お前、いかにもそんな顔してるもんな。
でもよ、あんまり本ばっか読んでない方がいいぜ。
たまには身体を動かせよ。
……でも、本が好きならうちの図書室はいいかもな。

なんてったって、その辺の図書館並みに本はそろってるからよ。
しかもな、うちの学校には、昔どっかの外国のお偉いさんの息子が通ってたらしい。
それで、わけのわからない高そうな本を山のように寄贈したんだってよ。

そんな本、どんなに価値があろうが誰も読まないじゃないか。
学校としては、寄付金でももらったほうがよっぽど嬉しかったんだろうけど、断るに断れない。
もらったあとで、売るわけにもいかないしな。

それで、図書室の奥に、誰も読んだことのない本がいっぱいしまってあるという話だ。
この話は、けっこう有名でな。
図書室に縁のない俺でも、知っているぐらいだからな。

で、実はその寄贈された本の中に、一冊だけ呪われた本が混じっているらしいんだ。
どうして、そんな本が寄贈されたのかわからない。
偶然に交じってしまったのか、それとも単に間違ったのか。
……もしくは、意図的だったりしてな。

まあ、そんなことはどうでもいい。
本があるのには変わりないんだからな。
それで、実は俺は今日のために、その本のタイトルと、置いてある場所を聞いてきたのさ。
俺のクラスの仲間からな。

どうしてそいつは、そのことを知ってるかって?
まあ、いいじゃないか。
それで、どうだい。
これから図書室に行って、その本を見てみないか?
1.図書室に行く
2.図書室には行かない