学校であった怖い話
>六話目(細田友晴)
>F16

確か、三回ノックするんだったな?
僕は、さっきいわれた通り、三回たたいてみた。
返事は……?
返事は返ってきた。
間違いない。
この中に何かいる!
「やめようよ! もう、いいよ!
帰ろう、坂上君!」

細田さんの顔は真っ青だった。
「うぎゃあーーーーっ!」

その時。
突然、細田さんの身体が宙に浮いたかと思うと、そのままものすごい勢いで天井にたたきつけられた。
まるで、天井に落ちるような勢いで。

「い……痛いよ。……痛いよ……坂上君」
僕は、一瞬、何が起こったのかわからなかった。
細田さんの周りだけが真空状態になってしまったのか、彼は天井で苦しそうにもがいていた。
何か、見えない力にぐいぐい押し付けられているように見える。
「……助け……て……」

細田さんは苦しそうに呻いたが、僕ではどうすることもできない。
どうする?
助けようとしてみるか?
それとも、……逃げるか?
1.助けようとしてみる
2.その場から逃げる