学校であった怖い話
>六話目(岩下明美)
>D8

うふふ……。
それじゃあ、大川さんの話を続けるわね。

岡崎さんのお墓のある場所を突き止めるなんて造作もないことだわ。
岡崎家に行って、自分は彼女の学校の後輩で、ふとしたことから噂を聞いたので、ぜひお墓参りをさせてほしい。
そういえば、まず断られないわ。
何も疑われずに、親切に教えてくれるはずよ。
そして、その通り実行したの。

大川さんは、夜更けになるのを待って、行動に移したの。
お墓なんて、昼間だって怖いと思うわ。
それも真夜中。
女子高生がたった一人で。
なかなかできるもんじゃないでしょうに。
それも目的は墓荒らしだもの。

大川さんて、よほど神経が図太かったのね。
それとも、墓に眠るルーベライズが彼女を呼び寄せたのかしら。
うふふ……。
何にしろ、彼女は墓石をどけると、その中から岡崎さんの骨壷を取り出したの。
そして、骨壷を開けると……中に入っていたわ。

美しい、こはく色のペンダントが。
「私の!
私のルーベライズだわ!」
彼女は、それを握りしめ胸に抱いたわ。

これで幸せになれる……。
誰よりも、絶対に誰よりも幸せになってやる。
どう、坂上君?
ルーベライズを手に入れた大川さん、幸せになれたと思う?
1.幸せになれた
2.幸せになれない