学校であった怖い話
>七話目(細田友晴)
>V6

よくわかったな。
辺りに人影がないとき、この壁の前辺りにぼーっと軍服をきた男がたたずんでいるというんだ。
さすがに、先生もそこまでは信用しなかったよ。
先生は怖い話は大好きだったけれどな、あまり幽霊とかは信じているほうじゃないんだ。

あんなのは、みんな作り話だと思って、聞いても鼻で笑っていたな。
でもな、あれを見たときから、先生も考え方を改めてしまったんだよ。
今でも、はっきり覚えているよ。
あの軍服姿の男の顔をな。
そりゃあ、恐ろしかった。
こんな顔をしていたよ……。

……いや、こんなものじゃすまなかったな。
実際には、もっと怖かった。
先生が最初に見たときは、昼間だったんだけれどな。

誰もいない旧校舎の廊下を一人で歩いてたんだ。
すると、この壁の前を通り過ぎたとき、ふっと人の気配を感じたんだ。
ぞくっ!
と、ものすごい冷気を感じたよ。

まるで、吹雪の雪山を、下着だけで歩いているようなもんさ。
その時、左側にちらっと人影を見てしまったんだ。
軍服を着た男の人影をね。
驚いて、先生はその方向に顔を向けた。
けれど、誰もいなかった。

目の錯覚かと思ったよ。
そしてその時、あの防空壕の話が頭の中をすっとよぎったのさ。
思わず、走り出してしまってね。
とても怖かった。
それからだった。
あそこを通るのが怖くてね。
できるだけ、通らないようにしたものさ。

廊下の向こう側へ行くのにも、わざわざ階段を上っていったん二階に行って、それから廊下を渡ったものさ。
それでも、今ちょうど真下にあの壁があるんだろうな、なんて想像をすると自然と身体が震えてきてしまってね。
自分が怖がりでないと思っていただけに、ちょっとショックだったよ。

……けれど、ある日どうしてもあの壁の前を通らなければならなくなったんだ。
どうしてだと思う?
1.先生に頼まれごとをした
2.友達と賭けをした
3.非難訓練だった


◆一話目で岩下が消えている場合
1.先生に頼まれごとをした
2.友達と賭けをした
3.非難訓練だった


◆二話目〜五話目で何人かが消えている場合
1.先生に頼まれごとをした
2.友達と賭けをした
3.非難訓練だった