学校であった怖い話
>七話目(岩下明美)
>J8

俺は、またも逃げたんだ。
あの時と同じに……。
俺は、岩山の顔に唾を吐きかけ、やつがひるんだすきにその手からすり抜けたよ。

俺は走った。
走るのを止めたら、岩山が追いついてきそうで怖かった。
俺は、かろうじて助かったんだ。
……あれ以来岩山は行方不明さ。
俺は、もうあの倉庫には近づかないようにしたよ。

恥ずかしい話だが、新聞の記事よりも俺の命のほうが大事だからね……。
まあ、全然収穫がなかったわけじゃなかったから。
あのゼリー状の物体のことも記事に書こうと思ったら書けたし。

……ちょっと待った。
しっ!
なにか聞こえないか?

……あれは、きっと……、きっと岩山だ!
俺にはわかる。
岩山が俺を探しにきたんだ。
ここに、俺がいることがばれたら困る。
坂上、電気を消してくれ!
1.電気を消す
2.電気は消さない