学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>A2

「みんな、帰らないで! お願い!
僕たちを二人にしないで!」
僕は、叫んだ。
とにかく、風間さんと二人きりになりたくない。
何とかして、それだけはさけなくては。

「おい、坂上。お前、風間と知り合いなんだったら、最初からそういえばいいじゃないか。別に俺たちは邪魔したりしないぜ。じゃあな」
新堂さんだ。
新堂さん、何か勘違いしている。
いやらしそうな笑い方をして……。
違う!
違うんだ!

「新堂さん! 僕は、初めて風間さんと会ったんですよ! お願いです! 行かないでください!」
「遠慮すんなよ。俺たち邪魔者は、さっさと退散させてもらうぜ。さあみんな帰ろうぜ」
みんな、ニヤニヤ笑っている。

そして、みんな次々と部室を出ていった。
「あ……」
僕の心臓を強烈な絶望感が襲う。
みんながいなくなると、風間さんの僕を捕まえる手がふっとゆるんだ。

「……なかなか、うまい演技だったじゃないか。僕たちの任務がばれてしまっては困るものな。君は、見かけによらず頭がいい。さあ、同志よ。
打合せを始めよう」
風間さんが、嬉しそうに笑った。
今なら、逃げられるかもしれない。

でも、逃げるのに失敗したら、何をされるかわからない。
風間さんの危なさは、ちょっと尋常じゃなさそうだからな。
どうする?
1.逃げる
2.あきらめて話し合う