学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>AE3

……いや、今逃げるのはまずい。
もう少し様子を見て、風間さんに隙ができてから逃げる方がいいだろう。
そのほうが、可能性も高いし安全だ。
「……か、風間さん。僕の手を離してくれませんか。ちょっと手が痛いですよ」

「……おっと、失礼」
風間さんの手が、僕の手から放れた。
これで、少し安心だ。
もう少し、様子を見て一気に逃げよう。

「まだ、日本語を話したいかい?
この国の言葉は難しいからね」
……ついに、わけのわからないことを口走り始めた。
また、さっきの意味不明の言葉を発するつもりだろうか。
どうする?
疑われるとまずい。

かといって、あんな言葉はなかなかしゃべれるもんじゃない。
これは、下手な答えは言えないぞ。
1.日本語をしゃべりましょう
2.そろそろ母国語に切り替えましょう
3.黙ってニッコリ微笑む