学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>F9

「ふざけないでください!」
僕は、入口のアンモナイト野郎につかみかかると、そのマスクを思い切り引っ張った。

……だけど、取れなかった。
「!VKMV>TGP<KJM!!!」
そいつは、何やらわけのわからないことを叫ぶと、口に当たる部分にワシャワシャとうごめく触手の間から、何やら生臭い海水のような透明の液体を吐き出して、ぶっ倒れた。

……そして、そのまま動かない。
マスクじゃない?
マスクじゃないということは……ひょっとして本物?
「長官!」
風間さんは、そのアンモナイト野郎に駆け寄り、揺さぶった。
「……だめだ。死んでいる……」

そして呟くと、僕のことを睨みつけた。
「……お前、だましたな。我々スンバラリア星人の地球侵略を防ぐために送られてきた地球防衛軍のものだろう! 違うとはいわさんぞ。
我々の中にもぐり込もうとしたようだが、失敗だったな。お前を殺す!」
……風間さん、助けて。

僕は、あなたが本物の宇宙人だったなんて知らなかったんです!
それに、地球防衛軍てなんですか?
そんなものがあったなんて、存在すら知りませんでした。
まさか、テレビ番組じゃあるまいし……!

僕の心の叫びは、とても声になって出なかった。
僕は、震えながらパクパクと口を開けたり閉じたりしているだけだ。
風間さんは、恐ろしい形相で僕に一歩一歩近づいてきた。

ど、どうしよう……!
1.こうなったら戦うしかない
2.とにかく謝ってみよう
3.なんとかこの場はごまかしてみよう
4.逃げるしかない