学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>Y9

でも、待てよ……。
このまま日野先輩たちにからかわれてばかりじゃ、ちょっとシャクだ。
僕をからかうんだったら、それに徹底的に乗りまくってやれ!
僕は、長官に敬礼をした。

「長官、お久しぶりでございます。
長官の特命を受けて特殊任務に就いております、0565SBRでございます」
「GFDKSEIUGWW:GGTG3」
長官は、わけのわからない言葉をしゃべっている。
僕はとっさにいった。

「事情がありまして、こうやって彼と知り合った次第でございます。
ところで、長官。そのお姿はいいとしましても、スンバラリア語をなんとかしませんと、誰かが聞いていた場合、不審に思われます。こちらの言葉に直したほうが賢明だと思いますが」

僕は思った。
あの姿をしている時点で、怪しさが大爆発しているのに、今さら言葉もなにもないか……。
いや、細かいことは気にしてはいけない。
長官は、しばらく考え込んでいるようだった。

「……わかった。君のいうとおり、こちらの言葉で話そう。君のいうことにはいつも間違いがないからな」
長官は僕を見ながらいった。
僕は長官に提案した。

「実は、私はこの地球に特命を受けてやってきたわけですが……。地球人について、密かに調査してわかったことがあるのです。地球人には、霊の世界といわれるものが別にあるということが判明したのです」
長官と風間さんは、興味深げに僕の話を聞いている。

僕は、彼らをまくしたてるようにいった。
「なんでも、その霊界と呼ばれるところには、地球人も憧れる楽園があるとか。私も、独自に調査したのですが。なかなか普通の人は行けないそうです。……しかし、私はついに発見したんですよ! その楽園への行きかたを!!」

長官と風間さんが感嘆の声をあげる。
「そこには、どうやったら行くことができるのか!」
僕はもったいつけていった。
「知りたいですか?」

二人とも大きくうなづいている。
「では、二人とも裸になってください」
二人は、僕のいうことをきいてくれるだろうか?
1.聞く
2.聞かない