晦−つきこもり
>二話目(山崎哲夫)
>H8

そうだろ?
みんなも自分のいったことに賛成してくれたよ。
それで、思い切っていってみたんだ。
自分らは、人間だって。
するとな……。
「うわっ!

ほ、本当に、狸がしゃべった!」
そういって、驚くんだよ。
「くっそぉ! 化け物狸め!
成敗してくれるわ!」
その男は、自分に狙いを定めてきたんだ。
「危ない!」
仲間の一人が、自分に飛びついてきたときだった。

まさに間一髪だったよ。
まさか本当に撃ってくるとは、思わなかったからな。
「大丈夫か! 哲夫!」
「ああ、それよりおまえは……」
幸い二人とも無事だった。
男が仲間を呼んでいる隙に、自分らは、逃げ出したんだ。

少し下ったところを、すべりおりたときだった。
いきなり、自分らの前に、銃を構えたごつい男が立ちふさがったんだ!

銃口は、確実に自分らの方を向いている。
さあ、どうする、葉子ちゃん!
1.かまわずつっこむ
2.その男をやっつける
3.反対方向へ逃げる