晦−つきこもり
>二話目(前田良夫)
>A3

本当かなあ。
実は、二十五メートルがやっと、とかじゃないの。
そんなの、泳げるうちに入らないんだぜ。
いいけどさ。
俺は、湖を右回りに歩いてみたんだ。

湖の向こうに、緑に覆われた山が見えたぜ。
きれいな景色だったな。
このまま、湖に沿って、ずっと歩いて行けそうだった。
でも、そうもしていられないよな。
俺は適当なところで切り上げて、元来た方へ戻ったんだ。

それから何日かは、何もなかった。
つまんないから、カットしとくよ。
そして、とうとう最後の夜が来たんだ。
俺たちは集まって、何をやるか決めることにした。

いろいろ出たけど、最後は二つにしぼられてさ。
暗い部屋で怪談するか、外に出て肝試しするか……。
結局二組に分かれて、好きな方をやろうってことになったんだ。
俺、悩んじゃったな。
どっちも面白そうじゃん。

葉子ネエだったら、どっちを選ぶ?
1.肝試し
2.怪談