晦−つきこもり
>二話目(前田良夫)
>Q3

えーっ、信じらんないな。
そんな人間がいるんだ。
葉子ネエ、知ってる?
生き物の祖先は、すごい昔、海の中で生まれたんだってよ。
だから、普通なら泳げるのが、当たり前なんだよ。
もしかして、葉子ネエって地球の生物じゃないんじゃねえの?

……あ、怒った?
冗談じゃんか、マジになるなよな。
どこまで話したっけ?
ああ、そうだ。
俺は下見をするつもりだったんだ。
だけど、そんなに面白そうな場所は、なさそうだった。

しょうがないから、帰ることにしたよ。
きれいなばっかで、そんなに怖くなかったしさ。
まあ、女子が肝試しに入りたいんなら、これくらいでちょうどかもしれないけどな。
とにかく俺は、宿舎に戻ったんだ。

それから何日かは、何もなかった。
つまんないから、カットしとくよ。
そして、とうとう最後の夜が来たんだ。
俺たちは集まって、何をやるか決めることにした。

いろいろ出たけど、最後は二つにしぼられてさ。
暗い部屋で怪談するか、外に出て肝試しするか……。
結局二組に分かれて、好きな方をやろうってことになったんだ。
俺、悩んじゃったな。
どっちも面白そうじゃん。

葉子ネエだったら、どっちを選ぶ?
1.肝試し
2.怪談