晦−つきこもり
>四話目(山崎哲夫)
>A3

私は一言も喋らず、じーーーっと哲夫おじさんの顔を睨んだの。
するとね……。
「おいおい、そんな怖い顔しないでくれよ。ちゃんとわかってるから……」
って、やっと哲夫おじさんが話し始めてくれたわ。

……あれは、いつ頃のことだったか。
自分は一人、山を登っていたんだ。
なんて山だったか忘れたが、自分のような冒険家が足馴らしに登るっていう、わりとけわしい山だったな……。
……葉子ちゃん。

山で一番恐ろしいものが何かわかるかい?
1.熊
2.雨
3.幽霊
4.わからない