晦−つきこもり
>五話目(前田和子)
>R7

これは、悪い夢よ。
そうに違いない。
(夢なんかじゃないよ。ましてや悪い夢のはずがない。ふふ、わたしが怖いかい? かわいい子)
……風間さん!?

た、助けて。
この声をどうにかしてっ。
「葉子ちゃん、葉子ちゃんっ」
あ、和子おばさん。

「どうしたの? 何でそんな顔をしているの? ……はっ! その表情は!! 目をうるませながら見つめるその顔は……。その、つぶらな瞳は……っ。彼に似ている。
わかった! 風間さんの生霊が、あなたにとり憑いたのね」
和子おばさんは、真剣な面持ちで話しはじめた。

ごめんなさい、葉子ちゃん。
こんなことになるとは思わなかったわ。
でも、風間さんっていい人だから。
大丈夫。
葉子ちゃんに悪いことはしないと思うわ。

ええ、大丈夫。
かえって、うらやましいくらいよ。
風間さんがとり憑いてくれるなんて。

……と、いうことで。
ふふ、ちょっと、質問させてくれないかしら。
1.嫌っ
2.どうぞ、ご自由に