晦−つきこもり
>六話目(前田良夫)
>H5

意気地ねえなあ。
でも、戸波もそうだったんだよ。
ビビッちゃって、振り向けないでやんの。
そのまま、足音が外に消えてくまで、じっと動かなかったんだって。
そしたら突然、バサバサッて音がしたんだ。

はめ殺しの窓の向こうに、一瞬影が通り過ぎてさ。
まるで、大きな鳥が飛んでったみたいな……。
戸波のヤツ、それからどうやって帰ったか、覚えてないんだって。
茶髪の男の死体も、いつの間にか消えて、見つからなかったらしいぜ。

これが、魔の公衆トイレの話だよ。

(→聞いていない話がある場合)
(→全ての話を聞いた場合)
(→全ての話を聞いたが、「6.生きている骸骨」の話の最初の選択肢で「3.百六十センチは、絶対にないわよね」を 選んでいる場合)