晦−つきこもり
>七話目(鈴木由香里)
>L8

「ううん、何でもないの……」
私は何も答えられなかった。
それで、ぼんやりと障子を見つめてたの。
最初はこの障子の向こうから光が差し込んできたんだ……って、思いながら……。
すると、その時……!

「葉子ちゃん!
今こそ、二人を遮るこの障子を大きく開け放つんだ!」
外から、私を呼ぶ声がしたのよ。
間違いなく、さっきテレパシーみたいなもので話してた声。

「葉子ちゃん。外で呼んでる方、あなたのお友達?」
「あら、せっかく男の子の声なんだから、お世辞でも『ボーイフレンド?』くらい、いってあげなさいよ」
今度は、ちゃんと他のみんなにも声が聞こえてるんだ。

でも、この人を部屋に入れてもいいのかしら?
1.入れる
2.入れない