学校であった怖い話
>二話目(細田友晴)
>J3

「このトイレには、とても危険なものがいるみたいだ。使わない方がいいな」
女の子たちの間に、動揺が走った。
正直、しまったと思ったよ。
悪い予感が当たって、女の子たちは泣き出してしまった。
怖かったんだろうな。

それはわかるけど、何人もの女の子に、目の前で泣かれてごらんよ。
何だか、すごく悪いことをしたような気になっちゃってさ。
気休めだと知りながら、僕は言った。

「じゃあ、先生に話してみようか。それで解決するかは、わからないけど……」
それどころか、相手にされるかも疑問だ。
でも、あんなところを人に見られたら、僕は大悪人にされちゃうからね。

やっとの思いで彼女たちを泣き止ませると、僕たちはいっしょに職員室へ行った。

行ったはいいけれど、誰に話をすればいいのかわからない。
その時、職員室には四人の先生が残っていたのさ。
誰に話そうか?
1.生活指導の比田先生
2.進路指導の芦村先生
3.体育の若月先生
4.数学の米山先生