学校であった怖い話
>三話目(細田友晴)
>A5

「き、今日はいい天気ですね」
「だから何?」
「………」
本当にわけがわからないよね。
竹内さんは、しばらく考えこむような表情をしていた。

僕はもう、どうしていいかわからなかったよ。
僕達はお互い黙ったまま、しばらく見つめあったんだ。
すると竹内さんの表情がいきなりやわらかくなってね、こんなことをいいだしたんだ。
「まあ確かに、今日はいい天気だよね。そうだ、帰りにうちに寄っていかないか?」

僕は、自分の耳を疑ったね。
なぜ彼は、そんなことをいうのだろう。
一体、何を考えているんだろうってね。
ちょっと、とまどってしまったよ。
すると竹内さんはにっこり笑って、遠慮することはないというんだ。

そんなことをいわれても……。
後をつけられて怒ってないのかな、って思うだろう?
でも、竹内さんは優しかった。
彼は話題の男だからね、後をつけられるのなんて、しょっちゅうなんだって。

「細田君って、面白い人だね。
今日、校門でも会ったよね。もしかして、ずっと僕のことを見はっていたのかい?」
僕が黙っていると、彼はこんなことをいったんだ。
「本当に、遠慮しなくていいよ。
僕に興味があるなら、うちにおいでよ」

……彼の家に行く。
それは何だか、すごい冒険のように思えた。

どうしよう。
彼は、本当に優しそうに微笑んでいたんだ。
1.行きますと答える
2.ご遠慮しますと答える
3.今日は用事があるので別の日にしてほしいと答える