学校であった怖い話
>四話目(荒井昭二)
>A1

……皆さん、初めまして。
二年B組の荒井昭二といいます。
皆さん、意外と思われるかもしれませんが、僕はサッカー部に入っていたんですよ。
一年生のときにね。
でも、一年でやめてしまいましたけど。
やっぱり、むいていなかったんだと思います。

練習もきつかったし、運動神経はお世辞にもいいほうとはいえませんでしたので。
でもね、本当の原因はほかにあるんです。
この学校って、宿泊施設が整っているの、知ってますか?
意外と知られていないんですよね。

講堂があるじゃないですか。
卒業式や、式典を行う講堂。
あの講堂の上って、行ったことあります?
たぶん、ないと思うんです。
ふだんは立ち入り禁止ですから。
めったに利用する人もいませんしね。

三年間学校に通っている人でも、あの上に何があるか知らないまま卒業していく人も多いそうです。
でもね、一部の人間はよく知っているんですよ。

あそこに宿泊施設があることを。
大体、五十人くらいは泊まれるんです。
運動部の人間で、大会が近くなったり、学校内で合宿を行うときは、あそこを使いますからね。
でも、本当に一部の運動部だけみたいですよ、あそこを使うのは。

なぜかというとですね……出るんですよ、あの宿泊施設には。
どうしてでしょうか。
何で、あんなところに出るのかわからないですけれどね。
でも、一つや二つじゃないんですよあそこの噂は。

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