学校であった怖い話
>四話目(新堂誠)
>C5

彼女は、旅行先の風景画を描いていたのさ。
必ず、自分が行った場所をな。
なんでかって?
自分もいっしょに描き入れるためじゃないかな。
……そう、彼女の風景画には必ず、彼女自身の姿が描かれていたんだ。

多分、彼女が本当に描きたかったのは、自分自身だったんだと思うぜ。
その証拠に、彼女自身の部分ってのはすごく力が入ってた。
自画像も多かったしな。
そしてあの自画像は、彼女の集大成的な作品だったんだ。

そうそう、彼女があの絵を描こうとしたのと同じ時期に、ちょうど俺たちは会わないようになったんだっけ。
彼女が俺を誘わなくなったのさ。

なぜだと思う?
1.彼女に嫌われることをした
2.彼女の秘密を知ってしまった
3.彼女はほかのことに興味を持った