学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>AA8

いや、ちょっと待てよ。
今まで幾度となく逃走をくわだてたが、ことごとく失敗している。
ここでへたに動いたら、それこそいろんな意味で命がないかもしれない。
もう少し様子を見たほうがいい。

風間さんは、また空を見上げた。
そして、ワッペンを空に掲げて太極拳のようなポーズを決めている。
……風間さんは、完全に壊れている。
僕でも直しようがない。

風間さんは目をつぶったままつぶやいた。
「宇宙のパワーを感じるよ。君も、体中で受けとめてごらんよ。僕のテレパシィが通じたんだよ。ほら、もうじき僕らの迎えがやってくるよ」

迎えが来る?
いったい、何が迎えに来るっていうんだ。
「あ、来た、来た」
突然、風間さんは部室の入口のほうに目を向けると、嬉しそうに手を振った。

?????
僕は、振り返った。
「ぎゃっ!?」
僕は、一メートルほど飛び上がっただろうか。
それほど、驚いたのだ。

部室の入口には、頭の代わりにアンモナイトを乗せたような怪物が立っていた。
……なんだ、こいつは!!
「長官! 長官自ら、わざわざ出向いていただけて光栄でございます!」
風間さんが敬礼している。
……なんて、手の込んだイタズラなんだ。

こんな、オモチャみたいなマスクをかぶったって僕は驚かないからな。
……そうだ!
これはきっと日野先輩の陰謀なんだ。
日野先輩と風間さんはグルだったのさ。
そうか、最初から仕組まれた罠だったのか。

……なんだってんだ。
みんなでよってたかって僕のことを脅かして、楽しむなんて。
もう、許せない!
1.アンモナイトのマスクを引きはがそうとする
2.風間さんにつかみかかる
3.こうなったら、相手の話に乗って乗って乗りまくる