学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>AB5

いいや違う。
そんなことは、絶対にあり得ない。
宇宙人が、少しでもいるなんて思った僕が、ばかだったんだ。
頭の変な人には、僕たちには見えないものがたくさん見えるっていうし。

そう思っただけで、本当に自分の目の前に見えるらしい。
いえね、その僕たちには見えないものですよ。
例えば、スンバラリア星人とかね。

風間さんは、そう思いこんでいるだけなんです。
そう、僕に残された選択肢は、この危険な男から逃げること。
そうだ、それしかないんだ!!

僕は、ゆっくりと席を立った。
「どこ行くの?」
風間さんの声が、僕の背中に突き刺さる。
……逃亡、失敗。
「あ、ちょっとトイレに……」
「何をいってるんだ。もうすぐ迎えがくるんだぞ」

「……あ、そうでしたね。あはははは……」
迎えが来る?
いったい、何が迎えに来るっていうんだ。
「あ、来た、来た」
突然、風間さんは部室の入口のほうに目を向けると、嬉しそうに手を振った。

?????
僕は、振り返った。
「ぎゃっ!?」
僕は、一メートルほど飛び上がっただろうか。
それほど、驚いたのだ。

部室の入口には、頭の代わりにアンモナイトを乗せたような怪物が立っていた。
……なんだ、こいつは!!
「長官! 長官自ら、わざわざ出向いていただけて光栄でございます!」
風間さんが敬礼している。
……なんて、手の込んだイタズラなんだ。

こんな、オモチャみたいなマスクをかぶったって僕は驚かないからな。
……そうだ!
これはきっと日野先輩の陰謀なんだ。
日野先輩と風間さんはグルだったのさ。
そうか、最初から仕組まれた罠だったのか。

……なんだってんだ。
みんなでよってたかって僕のことを脅かして、楽しむなんて。
もう、許せない!
1.アンモナイトのマスクを引きはがそうとする
2.風間さんにつかみかかる
3.こうなったら、相手の話に乗って乗って乗りまくる