学校であった怖い話
＞七話目（細田友晴）
＞A26

「見たい」
僕は、思わずそう答えていた。
彼女はとても艶かしい指をしていた。
指の一本一本が、まるで別個の生き物のようで今にも動き出しそうだ。
しかも、繊細できゃしゃな指をしていた。

そんな、彼女の指を見ているとノーといえない不思議な気分にさせられる。
僕の答えを聞いたあと、彼女は深く息を吸った。
なにか考えているようだ。
そして、彼女は深く吸った息を長いため息に変えて吐いた。

「補習を受けていた生徒たち。先生に見捨てられてしまったわ。
……ねえ、その生徒たちが、全部で何人いたか知っている？」
１．五人
２．六人
３．七人
４．忘れてしまった