晦−つきこもり
>二話目(前田良夫)
>D9

そうだよな。
もっと力を込めれば、なんとかなるかもしれないじゃん。
俺は全身の力で、カンヌキを引っ張った。
そのとき、ものすごい勢いで、ドアが押し開かれたんだ。
反動で、俺はひっくり返った。

ドアの向こうには、首のない女が立っていた。
「ひいいっ!」
誰かが泣きだした。
俺はあわてて立ち上がって、後ろに下がったよ。
なるべく離れよう。
離れて、何か武器になる物を見つけなきゃ。

首なし女から目を逸らさずに、俺はジリジリと後ろに下がった。
「前田、危ない!」
誰かの声と同時に、俺の足が何かに引っかかった。
「わあっ!」
後ろにひっくり返った俺は、置いてあったモーターボートの中に、頭から転げ込んじまった。

そこって、ボート小屋だったんだよ。
でも、そのときは、それどころじゃないよ。
このままじゃあ、殺されちゃうんだぜ。
とろい葉子ネエだって、何とかしなきゃと思うだろ。

俺と同じ立場だったら、どうする?
1.立ち向かう
2.謝る


◆最初の選択肢で「1.ある」を、2番目の選択肢で「2.浮かぶくらいはできる」を、3番目の選択肢で「2.思わない」を選んでいる場合
1.立ち向かう