晦−つきこもり
>三話目(真田泰明)
>AL2

そうか……。
そういわれると辛いんだけどさ。
俺は迷った末に、この企画にOKを出したんだ。

普通ならかなり討議するんだけど、俺には、この石が光ったような気がしたのさ。
それまでも、俺が迷った時には、いつもこの石が進むべき道を示してくれてたんだ。
他のスタッフも、俺が強引に決定する時の妙な勘の良さを信じているから、特に反論はなかったよ。

そして、俺は発案者の出川っていう新人を担当記者に指名して、予備調査を始めさせたんだ。
俺はスクープを予感した。
数日後、出川は予備調査を終え、報告に来たんだ。
彼の報告が一通り終わり、この企画は三ヶ月後に放送することが決定。

引き続き、出川が調査を進めることになった。
「頑張ってくれ。それからこれ、スクープのお守りだ……」
俺はそういうと、出川にこの石を渡したんだ。

「ありがとうございます。絶対にスクープをものにしますよ、ははははは……」
それからしばらくして、彼が俺のところに駆け込んできたんだ。
「真田さん、スクープです」
俺は心の中で微笑んだ。
予定通りだってね。

葉子ちゃん、北崎洋子って知ってるかな?
けっこう、有名な女優だったけど……。

彼女に関するスクープって、どんなものかわかるかい?
1.隠し子
2.整形手術
3.出生の秘密
4.過去にあった事件


◆一話目〜二話目で石の話を聞いている場合
4.過去にあった事件