晦−つきこもり
>五話目(鈴木由香里)
>D4

いくら真剣な恋でも、あきらめるしかなかった。
結ばれるはずがなかったんだよ。
岡本さんは、作業終了の日に骸骨にお別れの言葉をいうと、バイトをやめちゃった。
それから半年も経たないうちに、彼女から一枚の葉書が届いたんだ。

結婚式の招待状だった。
彼女も、しょせんは普通の人だったのかって思うと、ちょっとがっかりだね。
結婚式かぁ……。
葉子には、まだまだ先の話かな?
いちおう、十六歳になれば結婚はできるけどさぁ、その様子じゃ、恋に恋してって感じだもんね。

そうだなぁ……。
葉子の、理想の結婚式ってどんなの?
ドレス?
綿帽子?
十二単衣?
最近は、和装も洋装も、両方って人が多いからなぁ。

全部ひっくるめて、派手なのがいいの?
それとも、地味なのがいいの?
1.派手で豪華な式がいい
2.地味で質素な式がいい
3.いっそのこと、海外で式を挙げたい