晦−つきこもり
>六話目(山崎哲夫)
>G11

そうか、意外だなあ。
葉子ちゃんは、怖がって見ないかと思ったよ。
でも、本当に見せていいのかなあ。
実はな、今、確かに自分のポケットに入っているんだ。
固い感触があるからわかる。

この石を見せたせいで、みんなに不幸が起きなければいいが。
……ほら、これだよ。
気持ち悪いだろう。
何だか、日本の土偶みたいじゃないか。
この形は、ンバンバ族が彫刻したんだろうか。

あるいは、どこからか手に入れたものなのか……。
自分にはわからない。
土偶には、宇宙人をかたどったものとか、いろいろな説があるようだね。
しかし、この石は……。
一体何なんだろう。

案外、ンバンバ族の不気味な風習も、この石の影響だったりしてな。
ほら、葉子ちゃん、触ってみるかい?
1.触りたい
2.絶対嫌
3.そんな石は壊そう